クローズアップ現代+「立花隆 秘蔵の未公開資料・知の巨人が残した言葉」<第7回>
6月30日(水)放送のNHKの番組で、立花隆が残した言葉についての番組が放送された。
~知ることに終わりはない 立花隆からのメッセージ~
番組を見て書き留めた立花さんん言葉の数々。
立花隆の仕事を言いあらわした言葉、「見当識」(けんとうしき)。
人はどこから来て、今どこにいて、どこに行くのか
すべての作品に通底するのは、人間への好奇心。知を愛する根本にあったのは人間への関心と信頼。
「調査報道の原点」、「分野の垣根を超えて徹底した探求」⇔「取材」・「分析」・「蓄積」
2009年『二十歳の君へ』 東京大学教養学部 立花ゼミ
立花隆が贈る「二十歳の生き方十箇条+α」
1 ナイーブさと賢さを同時にもて。
2 ニッチを発見せよ。
3 自分の欲求と能力を知るべし。
4 価値体系が「自分」を作る。
5 世俗的な成功を求めるな。
6 生き方の美学を知れ。
7 バックグラウンドを踏まえてものを見よ。
8 人生の残り時間を意識せよ。
9 走って走って走り続けろ。
10 失敗は必ず起こる。それを隠さずそれに負けない強さを持て。
α 人から見られているという意識をもて。
「人生っていうのは、結局悪戦苦闘の連続なんです。でも、苦戦を切り抜けていく、そういう内的エネルギーを持続させることが大事なんです。}
「がんは半分は自分で、もう半分がエイリアン がんが生命の本質と分かちがたく結びつき、今の科学では感知できない。⇔自分の病気まで知の探求の対象とした立花隆
誰もが感じるような基本的な命題
「この世界は基本的にどうなっているのか」、「人間は何のために生きているのか」
立花隆が追求し続けた「見当識」(けんとうしき)。
立花さんの生き方や姿勢をあらわす言葉の数々に触れることができた。この番組をみて、改めて立花隆さんの業績について考えるきっかけとなった。
【参考】1996年度東京大学「科目課程紹介」(シラバス)
講義題目:人間の現在、指導教官:立花隆
人間はどこからきて、どこに行こうとしているのか。マクロに見た人類史の総括。自然の中の人間の位置づけ。エコロジーとエコノミー。ポリス的動物としての人間の歴史。人類社会の破綻要因の諸相。終末論の可能性とブレークスルーの可能性。テクノロジーの限界。現代知識社会の変貌と危機。パラダイムの転換。自然はどこまで経営可能か。生き方の問題。倫理学の再構築。大学は何を学ぶところか。
【視聴した番組】
NHKクローズアップ現代+「立花隆 秘蔵の未公開資料・知の巨人が残した言葉」、2021年6月30日(水)午後10時放送
【読んだ本】
立花隆『知の旅は終わらない 僕が3万冊を読み100冊を書いて考えてきたこと』文春新書1247、文藝春秋、2001年